中小企業診断士 独立3年目(2018年)の軌跡
こんにちは、個人事業主として2015年11月に開業し、2016年4月から中小企業診断士として活動している髙仲です。
独立の軌跡シリーズ3作目。独立3年目も激動の一年でした。
本記事の作成時点(2020年2~3月)では、既に開業5年目に突入しており、中小企業診断士としても更新を迎える5年目が目前に迫っている、という段階です。
いまさら感に溢れていますが、当時のことを思い出しながら独立3年目の軌跡を振り返ってみたいと思います。
この記事は、こんな疑問や悩みを解決するヒントが欲しい方に適しています。
- 何の当てもなく独立した中小企業診断士の3年目の実情を知りたい
- 独立したいので、情報を集めたい
独立開業3年目 中小企業診断士の実績はこうだ!
独立3年目の中小企業診断士の売上と経費の雰囲気を公開します。
相変わらず2年目と同じく成功とも失敗とも言い難い、微妙な仕上がりになっています。
まずは3年目の振り返り(PDCA)から行ってみましょう。
という事で、昨年に引き続き、1年間のデータを見てみます。
中小企業診断士/フリーランスエンジニアの独立3年目の売上の状況
独立1年目、2年目の分析記事と同様に、Microsoft Power BI でグラフ化します。
例によって、合計を100とした場合の比率での表現になります。
売上の絶対値は、平均的な会社員+αぐらいでしょうかね…まあ、雰囲気だけ感じて頂ければ。
小さくて見えないよ、という方は、右下の全画面化をクリックしてください。
実は、この数字にはマジックがあります。それは何か。
2年目の記事を見て頂ければわかりますが、株式会社を設立しました。
これがどのように個人事業に影響するか。
中小企業診断士という個人事業主は廃業せず、残しています。
理由は、株式会社では受託できない/受託すると少々面倒な仕事も存在します。
協会の仕事(専門家派遣や窓口相談など)や行政系の公的支援機関におけるアドバイザー契約は、法人格だとちょっとややこしいです。
行政系は公募による業者の選定が基本なので、随意契約による特定の株式会社への発注は手続きがめんどくさかったりします。
そうすると、個人事業主での売り上げは残り続けるんですよね。
なので、個人事業主を廃業して法人成りという選択肢をすぐには取れなかったわけです。
私の中では、個人事業主と法人を以下のように区別しています。
(税務面でも、節税対策のために個人/法人で売上を調整している、と突っ込まれないように明確に区切りができるようにしておく必要があります)
・中小機構のアドバイザーや協会/商工団体の専門家派遣など、公的な仕事
・民間企業ではあるが、社外取締役の報酬など特別な理由があるもの
・個人ブログにおける広告収入等
・民間企業におけるコンサルティング事業、その他契約に基づく事業
・FYSブログにおける広告収入等
上記の区分で見て頂けるとお分かりかと思いますが、個人事業の売上は以下の3つで殆どを占めてしまいます。
- ㈱FYSコンサルティングの役員報酬
- 中小機構のアドバイザー報酬
- 協会経由などの専門家派遣、商店街専門家
なので、実は個人事業の売上をお見せしても余り面白くないんですよね。
ここまで読んでいただいたのに、すみません(笑)。
とはいえ、これだけでは実情の公開として面白くないよ、と言われてしまいます。
なので、民間の活動(FYSコンサルティング側)も少し紹介したいと思います。
株式会社FYSコンサルティングの売上の状況(自分担当)
民民での売上はこちらに計上されているので、むしろこちらの方が興味を惹くものかもしれません。
目標としては民間:公的機関の売上比率を7:3としていましたが、実際、どうだったでしょうかね。
グラフでみると、おおよそ半々となっていますが、個人事業主の売上にはFYSコンサルティングの役員報酬が含まれているため、実質的にはFYSコンサルティング(民間)の売上の方が大きくなっています。
これは理想的な分布になっていますが、実はここにも数字のトリックがあります。
今回は、売上を基準としてグラフを作成しています。
コンサルタントなら大体売上=粗利益と考えられそうですが、株式会社FYSコンサルティングの売上には、ホームページの制作を数件受注したものを含んでいます。
ホームページ制作は、デザイナーやカメラマンへの外注が発生します。
ですので、仕入れがあるんですよね…利益的には、もっと低い状況です。
独立3年目の経費の状況(は省略します・・・)
経費は、株式会社の稼働を本格化させた都合で細かい費目で充分にデータが残っておらず、割愛します。
とはいえ、特に営業活動やその他投資について大きな変化は無かったので、過去2年と大差ない傾向ではあったと予想されます。
独立1年目の記事はこちらですので、合わせて読んでみてくださいね。
独立診断士の3年目で新たに始めた取り組みを紹介
いくつか将来的な分岐点になるであろう取り組みを行いました。
過去を振り返って、特に影響を与えたであろう取り組みを紹介します。
民間の売上は株式会社に付け替えを行い、メイン活動の軸足を株式会社に移した
民民契約に基づく仕事は、これまで個人事業主で受託してきたものも基本的に株式会社へ切り替えました。
株式会社での活動をメインにする、という、自分に対して覚悟を決めさせる。
自分にとって必要な手続きでした。
法人設立は2017年8月ですので、法人設立1期目の下期~2期目の上期と、本記事における個人事業の活動がだいたい被っている、という形になります。
情報発信の試行錯誤を継続
ブログによる情報発信を始めたのは、2017年3月からになります。
閲覧数は予想より伸び悩み、ブログでの成果は具体的には中々生じていません。
みたことあるよ、と声を掛けて頂いたことはありますが、事業に直結する何かが生じて欲しいですね。
試行錯誤については、ブログとともにSNSの活用に本腰を入れて取り組んでいます。
Instagramで飲食店コンサルタントという設定(実際にクライアントもあるし…)で料理の写真をアップしたり、FBの投稿内容を検討したり…と、色々と試しています。
結果、2018年後半から始めたTwitterに注力するという方針で自分自身のSNS活用の方針を定めました。
今後はTwitterの活用についても触れていきたいと思います。
異業種交流会の模索
2017年から取り組んだ異業種交流会BNIは、2018年上期で退会しました。
辞めはしたものの、この経験は営業活動未経験で独立した自分にとっては非常に貴重な経験をすることができました。
今でも、新入社員を雇うことがあれば修行の一環として所属させてみるのも面白いと考えています。
一方で、現在(2020年)も継続している経営者コミュニティ「東京都中小企業家同友会 墨田支部」に参加しました。こちらは仕事のやり取りは表立ってされることはなく、経営の学習のためのコミュニティです。
2代目、3代目の長く続く中小企業経営者も多く、自分自身目にしていない世界の話を聞けることで、色々な経験を得ることができています。
まあ、売上に直結することは期待していませんが、経営者の繋がりを作るうえでは良いコミュニティなのではないでしょうか。
独立診断士の3年目を終えての所感等
売上獲得のための試行錯誤は続きます。
一生安泰することはなく、試行錯誤が続いていくのでしょう。
株式会社を設立し、活動を本格化させたことで、肌で実感したことがあります。それは、
コンサルティング事業の営業活動は難しい。
自分を自分で売り込まないといけないというのは、コンサルという胡散臭さが付きまとう事業の一番の難しいポイントである
ということです。
民間でお仕事を頂くには、自分自身に価値を感じてもらわないといけません。
コンサルタントが自分で売り込むというのは、どうしても信用を得られにくい。
どうすれば受注までたどり着くのか。まだまだ正解は見えていないです。
BNIを経験したことで、他事業者を売り込むことの難しさやコツは経験できました。
ですが、BNIを辞めたことで自分を紹介してくれる人が減った分、自分を売り込まないといけないというプレッシャーが高まった感覚になっています。
自分なりのプロセスを見つけられるまで、試行錯誤は続きそうです。
独立を目指す中小企業診断士に参考になりそうな情報を纏めたよ
これらの記事に詳しく独立後の活動などを紹介しているので、合わせて読んでみてください。
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