中小企業診断士の営業活動 ~その2 異業種交流会編~
株式会社FYSコンサルティングの高仲です。
中小企業診断士として独立してから、特に2年目以降は民民契約を獲得するために様々なトライ&エラーを実施してきました。
その活動の一つとして、多数の異業種交流会に参加してみたいので、それらについて述べたいと思います。
前提として、異業種交流会で経営コンサルタントが仕事を獲得するのはハードモード
めっちゃ難しいです。ハードモードを超えてルナティックモード。
まず、経営コンサルタントと言った時点で、8割の経営者は「ああ、またコンサルタントか・・・」という表情をします。
2割は、自分の顧問先に営業をかけられないかと企む保険屋さんや交流会主催者やコスト削減コンサルタント等。
中小企業診断士という、一応ちょっと知識を証明するラベルも、世の中の経営者が認識している割合は半分ぐらいでしょうか。
そして、あんまり価値は感じてもらえない。
それでも会話を続けます。でも自分の専門のITは、中小企業の社長には余り刺さりません。ITにお金をかけようとする社長は少ない。
唯一、社長の目が輝くのは、補助金ぐらい。でも、補助金案件は自分の心が疲弊します。疲れる。金を貰えるなら程度の認識。
さて、そんな修行の地でもある異業種交流会ですが、幾つかの種類に参加してみての感想や診断士にとってどうなのか、ということを紹介したいと思います。
異業種交流会を紹介するよ
フレンドリンク異業種交流会
毎日のように開催されている交流会です。ただ、一団体が交流会を管理運営するのではなく、複数の団体・法人で開催しているため、管理団体・法人によって毛色が違ったりします。
<活用のポイント>
- 保険・不動産・コンサル多め。士業もちょこちょこ
- 各回単発ものなので、中々顔なじみができるまで時間がかかる
- 同じ法人が運営する交流会に継続して出るのが良いでしょう
- 基本的な流れは、自己紹介して名刺交換のフリータイムの定番の流れ
- ランチ会が比較的コスパが良いかもしれません
<診断士・コンサルのおすすめ度 ★★★☆☆>
仕事に繋がる可能性は、余り無いかな・・・。
チラシなどをばらまいてメルマガリスト構築や、補助金・セミナーなどをフックにするのであればありかもしれません。
BNI
世界各国でFC的に開催されている異業種交流会。ノリがアメリカで仕組みが厳しく統制されているため、評判は二分化されます。それなりのコストの覚悟が必要。
<活用のポイント>
- チャプター(交流会のローカルグループ)によって雰囲気がかなり違うので、いくつか見学するのがおすすめ
- 常日頃から紹介意識を持つことができるので、診断士コミュニティから経営者コミュニティに自分のプライオリティを移すことが大事
- 営業活動の基本を学ぶのに非常に良い
<診断士・コンサルのおすすめ度 ★★★★☆>
ノリが合うか、補助金案件が好きなら楽しくやっていけるでしょう。
仕事に繋がる可能性は一番高いかもしれません。
ただ、個人でやるにはかなり大変。社員を雇えるぐらいのサイズなら良いかも。
東商ビジネス交流会
東商で不定期に開催されるビジネス交流会にもちょこちょこ顔を出しています。
雰囲気が全く違うので面白い。
<活用のポイント>
- 支部によって活動状況が異なるので、事務所次第
- 入会3年目まで、や、専門家限定など色々とあるので、活用できると良い
- 診断士には不要だが、バイヤーとのマッチング会が定期的に開催されるのはクライアントに魅力
<診断士・コンサルのおすすめ度 ★★☆☆☆>
中々継続的な付き合いになりにくい。中規模の企業も多いので、普段余り顔を合わせない企業とも交流できるのは良い。
金融機関主催の交流会
メインバンクと積極的な付き合いを行っていれば、呼ばれることもあると思います。会によっては、「先生」の立場で呼んでくれるのも嬉しい。
<活用のポイント>
- そもそも、金融機関としっかり付き合いをすることが大事
- 自らお金を借りたり、お金を借りたい経営者を紹介するなど
- 担当者や支店長とある程度しっかりした付き合いをしましょう
<診断士・コンサルのおすすめ度 ★★★★★>
呼ばれる機会があれば、ぜひ行っておきましょう。
東京都中小企業家同友会
23区の各支部に登録しますが、どの支部の会合でも参加できます。
毎日のように会合が開催されており、所属する支部の会合に定期的に参加すれば顔見知りの経営者もできるでしょう。
<活用のポイント>
- 営利的な活動を目的にする会ではないので、営業を前提に行くと肩透かし
- 経営者仲間を作って共に学んでいく、というスタンスであれば、受け入れてもらえます
- 会合で様々な事例を聞けるのは嬉しい
- 創業してから長い企業も多いので、地盤のコミュニティとの繋がりができる
<診断士・コンサルのおすすめ度 ★★★★☆>
売上獲得を目的にするのではなく、様々な経験を得られる場として行くのがおすすめ。純粋に会合の内容は面白いと思います。
IT交流会
自分がIT出身だからぎりぎりついていけます。
<活用のポイント>
元IT業界・ITエンジニアやコンサルの経験が無いと、会話についていきにくい
<診断士・コンサルのおすすめ度 ★☆☆☆☆>
話題についていける人なら。
倫理法人会
まだ参加したことがないのですが、知り合いの診断士が参加してます。
朝早いのが最近弱くなってきたので、逆にいつか行ってみようかしら。
地域クラウド交流会
第一勧業信用組合が主催する地域の交流会。
中小企業診断士協会も、一部噛んでいる回もあります。
<活用のポイント>
- 参加者は、金融機関5割、士業・コンサル2割、経営者3割(体感)
- 地域の若手経営者と出会えるのは良い
<診断士・コンサルのおすすめ度 ★★☆☆☆>
若手経営者と会える可能性があるのは良いですが、ビジネスになるか、というと、余り余裕が無い会社の方が良いので期待は余り出来ません。
むしろ、金融機関の繋がりができるのがメリットかも。
ファーストビレッジ
顧問先の会社が参加しています。
上場企業とのコネクションもできるので、それなりの準備をした上で参加するのであれば、ありかも。自分はまだ早いかな。
(別枠)yenta
個人的おすすめアプリ。経営者や様々な人とマッチングできます。
みんなもっと活用すべき。
まとめると
異業種交流会に出てる中小企業診断士って、あんまりいないんですよね。
もっと外の世界に出ればいいのに、といつも思います。