【事業再構築補助金】事務局の解説動画が公開!

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中小企業診断士の高仲です。

事業再構築補助金の運営事務局から、中小企業庁の担当者のインタビュー・解説動画があがっていましたので、共有します。

本書き起こし内容は、一字一句を再現したものではありません

重要な部分を編集・抜粋・加工して書き起こしています。なお、画像は全てYouTubeから引用しています。

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中小企業庁の経営支援部長、村上敬亮氏の講演(事業再構築補助金の解説)

事業再構築補助金の概要(0:30~)

なんといってもですね、1兆円なんです。中小企業庁って普段の予算は1000億円ちょっとくらい。なのに今回はこの事業再構築補助という仕組みだけでその10倍近い予算を使おうとしている。なんでそんな大胆なことをしたのと、もちろんコロナだから。

日本は先進国で最も新製品も新サービスも出さない国になってしまっている。イタリアとかは新サービスでも新製品もチャレンジしてる。営業利益を設備投資とか研究開発投資に回しているかの比率は、2011年の時の比率を100とすると日本は順調に下がっている

昨年11月の売上高をそのもう1年前の前年同月比と比べると23%の企業は伸びている。1割減がセーフとすると、半分くらいの業態は何とか生き残っている。まさに業態を変えないといけないっていう状況が実は半分くらい。労働生産性も2000年頃からほとんど増えてない

相対的貧困率に影響がでている。300万世帯が相対的貧困層。年収200万円以下の世帯が3つに1つ。3人に1人が年収200万以下。200万円以下の収入の方に育てられているお子さんが20年後30年後日本経済支える。男性の給与を見ても97年が名目賃金のピークで80万とかそれくらいの規模で落ちている。

原因はどこかというと新しいことしなくなって、守りに入っている。

系列取引:ドラゴンからスイミーへ(7:23~)

例えば航空機産業は大変な状況。Boeingが年間で20数機つくってたのが、今は数機しか年間に作ってない。当然、部品の発注がなくなる。レストランも大変だが、航空機部品メーカーも実は隠れた飲食店業界で非常に大変なことになっている。

今までは系列取引(ドラゴン)のトップが言っていること通りに作らなきゃいけなかったが、そのマーケットという名の池の水が干上がってくると、下請けは放り出された小魚状態になる。

それは、今コロナで起きていることの半分は、コロナが始まる前に日本の人口がピークアウトし始めた頃から実は始まっていた。コロナによって表出された。誰にどうやって売るかということを、系列トップが考えていたが、今は小魚自身で考えないといけないくなった。

「あなたどんな技術を持ってるんですか」とか、「どんな野菜作ってるんですか」とか「この観光資源は」とか。観光業界も、旅行代理店が代わりに売り込んでくれていたから、綺麗な旅館作って一生懸命お部屋掃除して美味しいご飯提供することは取り組んでいたが、どうやって集客するとか旅館の魅力どうやって言葉にするかができていない。「来れば分かる」になっている

それが系列トップに全部頼っていた状態。今までは腕一本で勝負していたが、今後はどういう言葉で説明するかという右手のペンも必要な時代になる。ところが、放り出された小魚は不安で心細い。だから、一兆円なんです。

どんなことをすれば、自分の会社の将来に繋がるような資産が作れるか?「事業再構築」(13:30~)

中小企業政策でスケールアップ組とパワーアップ組という表現がある。事業再構築補助制度には直接関係はない分類ではあるが、どちらにも使ってもらいたい。

スケールアップ組の考え方

ぐいぐい自分で成長しましょうと考える方針。オーナー経営を卒業していく。自分が持っている資本金だけだとどうしても大きな工場を作るとか研究開発とかは無理がある。他者の出資もしてもらって、借入も拡大して、新規事業に進出していく。

新規事業は最初のきっかけがなかなか作れないが、一兆円の制度を使ってチャレンジしてもらう。可能性に対して支援をしていく

パワーアップ組の考え方

地元のレストランや飲食店はどうするか?というと、ひと工夫してください。例えばフランス料理屋さんが韓国料理のデリバリーをしている。

デリバリー用の食材とレシピをセットにして業務用レシピと業務用食材として飲食店に卸すサービスが伸びている。韓国料理もある、フレンチもある、インドカレーもある、タイ料理もある、と、数十種類のデリバリーの看板と食材とレシピのパターンを提供して、お店は料理を選ぶ。それをフレンチのお店が始めたら結構売り上げ上がった。もともと料理のプロだからレシピと食材があれば出来る。

そういうのを地元の皆さんが便利だと使うことで、世界には出ていかないかもしれないけど、力を借りて新しい飲食店の業態に勝負できる。

パワーアップ組は、地域の中だったり同じ事業者さんだったりの間で、お互いに新しいことを支え合いながら、次に繋がる業態に少しずつ変えていくってことができる。

まずは、事業再構築補助(18:30~)

パンフレットとしてご紹介をした。本当に小さい企業から本格的にそこそこ大きい中堅中小企業までいろんな事業再構築があるのです。

大きい例では、航空機部品メーカーが最先端の再生医療の、人口の膝の骨を作りますとか。その場合は何千万円という幅になるが、飲食店が新しいサービスを活用して全く別の料理のデリバリーを始めます、であれば、数百万になる。

どちらも大事な再構築。身近なところにまでかなり幅広い職種が対象となる。

※事業再構築補助金の制度の説明はかなり割愛します。一部だけ。公募要領ほかを見ましょう。

下限がで100万円以下というのは、その幅広く対象とする趣旨がある。地元の飲食店も大きい業界も両方対象にしなくちゃいけない。

まさに小さいお店にとっては150万だって大投資。金額の多寡に偉い偉くないは全くない。それぞれの事業者にとってのチャレンジであれば日100万円から6000万まで2/3で補助します。

中堅企業へ成長する事業者には最大1億円支援。いつ中小企業を卒業すればいいかというと、フォローアップを3年から5年かけてやるので、その期間に卒業する。

もし卒業すると申請して1億の補助となって、卒業できなかったら6000万と1億の差額分についてはその時返してもらう形になる。

付加価値額を年率平均3.0%以上を増やす目標は、2/3補助で6000万までの人のところは、結果として達成してても達成してなくても目標値を目指して頑張っていればOK.

1個だけ愚痴をこぼすと、早く配らないといけない。そうすると売り上げ規模に応じて丁寧に金額を設計するってなかなか難しくて、それは本当はそうしたいんですけれど、それ言ってるとねちゃんとフェアに公平に配るのに半年かかっちゃいますとかってことになると、企業倒れちゃうじゃん、となる。どうしても早く配れる仕組みを考えなきゃいけない。

認定支援機関の指導を受ける仕組み。自分で確認ができる、書ける方は書いたものを一応認定支援機関の方にも見てもらいましたっていうのをちゃんとを確認して来てもらえればいい。商工会とか商工会議所とか経営指導員、地域の企業に寄り添ってやっておられる地方の銀行地銀、税理士、行政書士、一部そういうことに関心ある弁護士、会計士、など。

事業再構築補助金の事業計画書を書き出すことに自分でチャレンジしてほしい(31:49~)

ドラゴンから突然放り出された小魚は何をやればいいか、経営者の方の頭の中には浮かぶが紙に書いて出すのが大変。でも、だからやらなくていいかっていうとやらなきゃダメ。程度問題ではあるけど経営者が僕経営してるって仰るんだったら自分で書いてほしい。

お助けマンはたくさん用意するが、今回の仕組みでは申請は必ず本人。誰かに代理人にやらせるとダメ。電子申請なので、代理申請、代理申告はダメ

せっかく1兆円の予算も財務省に認めていただいて、国会でもやってみろと言っていただいたので、ご自身の強みとか弱みとか、きちんと言葉にしてほしい。この事業再構築補助金を取ろうというインセンティブ、きっかけがあるのを上手に使って、自分の会社のことを紙に書いてみる。

国トータルで見るとお金がないわけじゃないが、それぞれの従業員の給与を上げられるくらい企業が売り上げをちゃんと上げていかないと年収200万円以下の世帯は増える一方。上げるためには今までと違うこと、新しいマーケットにシフトしていかないとそうならない。

お金もある、能力を持った人もいる、あとは経営者のやる気

金もある、優秀な人材もたくさんいる、そこの歯車が噛み合わせ直せば日本経済は、新製品と新サービスは先進国1作らない国になりました、なんてことはなくなる。その大きな歯車の組み替え直しのための1兆円。

事業再構築補助金の公募要領について(34:10~)

最初の締め切りは4月30日の予定、最初の1次公募を締め切ったら5月の上旬から二次公募を開始。

状況にもよるけど5回くらいこの閉じては次の公募、閉じては次の公募という流れで、うまくいけば年明けくらいまでは公募できる。そこで交付決定から12ヶ月だいたい1年くらい補助事業期間がある。終わったらちゃんと事業化状況の報告書っていうのを年1回5年間にわたって出してくださいという形。

金額も100万円から6000万から、それぞれの規模の再構築をお手伝いする。いろんな分野も要件にはまればチャレンジできる仕組みにしてあるので、できるだけいろんな方に。1兆円なんで。国会の先生方にも財務省にも頑張っていただいたのはで日本政府の気持ち。大変って言ってないで今は辛いかもしれないけど予測可能だ、と。

ライブハウスだってこのままじゃ俺たちライブハウスのままじゃ辛いよ、ということは辛い。でもそれは、もうそうだよねっていうことを理解せざるを得ない状況にいる。

すぐ直後だったら再構築しなきゃいけないのかも含めてよくわからない。だけど、今ならしなくても儲かってる23%の人と、しないと無理っていう人たちがもう分かっている。その人たちには逆に言うと、給付金よりも支援金額大きい。その未来に対する可能性の扉に、それぞれの人のそれぞれのスケールに合わせていたしましょうっていうまさに事業再構築の補助金

このまま惰性でどんどん干上がっていくドラゴンと小魚君たちじゃ困る。この補助金をきっかけに。正直手引きとか見ていただくと基準と手引きではややきつめに頑張って変えようねって書いてある。ぜひチャレンジしてもらいたい。


事業再構築補助金の解説動画を書き起こしてみて、まとめと所感

本補助金に関わる全ての支援者、経営者に一度見て頂きたい内容になっていると思います。

ぜひ、一度聞いてみてください。

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