【2018年度版】IT導入補助金 申請のポイント(申請したい企業向け)
2018年度 IT導入補助金の申請期間が延長されています。
スケジュール的にはだいぶ終わりが近づいていますが、弊社にもギリギリになって問い合わせが増えています(笑)。
一次募集の申請により、弊社でホームページ作成の申請をサポートさせて頂きました。以後の二次募集、三次募集も、支援事業者になっていないHP制作業者の申請のサポートを何社か実施しています。
IT補助金は、現状、条件をしっかり満たして申請すれば、かなりの確率(100%とは言えませんが、準ずるぐらい)で通ります。残念ながら予算が余っているので、審査はザルですね。
そのような状況なので、IT業者がうまいこと営業ツールとして様々仕掛けているのを確認しています。
その中で、申請を考える企業の皆さまに、ぜひとも事前に検討しておいて頂きたいことを書きたいと思います。
なお、これに記載の内容は、特に裏づけ情報があるものではございません。
全て、公開されている情報に基づき記述しておりますので、100%の効果を保証するものではありませんので、それを踏まえて一読いただければ良いかと思います。
申請にあたっての留意点
営業トークには注意しましょう
採択率をアピールするIT導入支援事業者や、「今でないと」とせかす事業者は要注意です。
採択率は、差が出るほどの申請の難易度ではありません。
そこがウリの事業者では、技術力は押して知るべし、ですね。
また、補助金はスケジュール上の終わりがあることは間違いありません。
なので、今だから申請できるということは事実ではあります。
一方で、せかされての決断は正しい判断ができない可能性があります。
契約書の不利な条項を見落とす可能性もあります。
今の時点ではまだ確定ではありませんが、IT導入補助金は来年も実施される可能性はあります(予算の要求にある)。
来年の別の補助金を活用することも可能な場合もあります。
そのため、今すぐ必要ではないのであれば、じっくり検討するという選択肢もあるわけです。
契約内容は、制作費用と保守費用の両方を確認しよう
本補助金では、一年分の保守費用も経費に含めることができます。
そのため、初期の制作費用のコストを落とし、保守費用で回収することを狙う提案が増えています。
例えば、制作費用は5万円、保守費用も月々5万円、など。
この場合、2年目以降の保守費用が負担になる可能性が出てきます。
また、補助金の上限は100万円+税なので、この上限に合わせて提案するケースも多くあります。シンプルなHPなのに、補助がでるので100万という話になっているときは、注意が必要です。
本補助金の趣旨を履き違えないようにしましょう!
本補助金は、中小企業や小規模事業者の生産性向上を支援することが目的です。
ここでの生産性は、下記の観点で表現されます。
労働生産性 = 営業利益/従業員労働時間
すなわち、利益が向上するか、労働時間が削減できるよ、と根拠を持って言えないと、システムを導入する意味が無いよね、ということになります。
導入するシステムが、どのようなメリットがあり、自社のどの業務が効率化できるのか、しっかり意識して検討しましょう。
ホームページは条件が要注意
上の記述にも通じますが、生産性が向上することが要件になっています。
ここで問題になるのが、ホームページを新たに作りたいと考えている方から良くある問い合わせになります。
ホームページを作るための出費が、補助金の対象経費となるためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 既存ホームページでの改修ではなく、新規に1から作成すること
(既存HPが存在しても、フルリニューアルであればOK) - 見るだけのホームページではなく、生産性が向上するような機能を持つホームページであること
- IT導入支援事業者に登録されているホームページ制作業者に依頼すること
上記の何が問題なのか…というと、「生産性が向上」という点になります。
つまり、HPに機能があって、それを導入することで業務効率化が図れないとダメということです。
まあ、実はお問い合わせフォームを設置するだけでも、一応要件は満たすんですよね…
なので、だいたいのHPで申請は可能ではあります。
ただし、採択されやすさは保証できませんが。
導入したいITシステムと導入してくれる企業を先に選ぶ
本補助金は、導入支援事業者から「招待」されて申請する形になります。
従って、申請したいと思ったら、その資格を持つ業者に相談する必要があります。
つまり、事前に依頼したい業者が決まっていても、その業者が資格を持っていない場合は補助金を申請することができません。
特にHP制作は、資格を持っていないケースが多いので、事前に確認しましょう。
補助金は有効活用すれば経営に大きなインパクトを与えるものでもあります。
一方で、補助金ありきの経営になってしまっては、真に経営力を磨くことはできません。
あくまでも、ブースター的な存在であることを認識し、適正な利用を検討しましょう。