東京都の創業助成金は、今すぐ準備を始めよう!

2019年2月15日補助金・助成金創業助成金,補助金,起業

(2021/2/14 変更・追記)

2021年(令和3年度)の創業助成金に合わせて修正しました

こんにちは、補助金・資金調達をサポートする中小企業診断士の高仲です。

経営コンサルティングをしていて最も多い相談は、やはりお金の話ですね。
特に、お金を貰える(あえて貰えると表現)補助金・助成金は、大抵の経営者から相談や雑談のネタとして出てきます。

支援者側としても、手っ取り早く成果が目に見えることで、営業活動が簡単なのは一つのメリットではありますね。

私個人は紹介の案件か個人的な付き合いのある経営者のサポートを中心に実施していますが、それでも補助金系は4年間で50件程度は関わっています。

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毎年人気の創業助成金は今年もある

2021年の募集が確定しました。説明会の日程はまだ公開されていませんが、説明動画がアップされています。

今準備できることは?

さて、人件費や家賃も計上できることから非常に採択されるとありがたいこの助成金ですが、申請のためのハードルは高いです。

東京都のどこが拠点か、にもよりますが、区次第では長期的な視野で準備しないといけない可能性もあります。
最短でも、最低1か月以上。申請までに準備をする前提であれば、公募が始まる前から準備を進めるべきでしょう。

ということで、準備について紹介します。

申請の条件を満たすための認定を取得する

これが、最もハードルが高く、かつ今から準備しておくべき事項です。

公募期間が不明である以上、今から検討しましょう。
最低でも1か月以上の準備期間が必要です。

申請の条件は、こちら。

都内での創業を計画する、もしくは、申請時点で創業5年未満

まだ起業していなければ、都内で起業すればOK。起業している場合、2014年5月以降の開業であれば、まず問題無いでしょう。4月開業の場合は、急いで申請すれば間に合うかも?

注意点は、過去に通算して5年以上経営(個人・法人いずれも)の経験があるとNGです。なので、法人を新たに作るから申請できるという訳ではない。

個人事業主、中小企業に該当する法人、特定非営利活動法人(一部の要件を満たす)

個人、株式会社や合同会社のほか、NPOも一部OKです。ただ、NPOでこの助成金を申請するのは比較的レアケースでしょうね。

所定の18要件のうちいずれかを満たす

やっかいなのは、これです。なかなか要件を満たせない。
要件を、具体的に見てみましょう。

  1. Tokyo創業ステーションで、「プランコンサルティング 」による事業計画作成を過去3か年以内に完了

予約制で、特定の先生は週1~2日相談窓口にいるので、相談にいくという作業を実施します。
完了までの回数は非公開ですが、大抵、専門家による相談は3~5回実施されるであろうことを想定すると、最短でも1か月は見ておくべきでしょう。
(事業内容によっては、複数の先生に相談するのもありですね)

2. 東京都中小企業振興公社 多摩支社で、 「プランコンサルティング 」による事業計画作成を過去3か年以内に完了

恐らくは、1. と同様でしょう。

3. 東京都中小企業振興公社が実施する、 「事業可能性評価事業」において、当年度、またはその前年度以前の過去3か年度の期間内に「事業の可能性あり」と評価され、継続的支援を受けている方

これは、今からだと厳しいですね

4. 東京都中小企業振興公社が実施する、「進め! 若手商人育成事業」における「商店街開業プログラム(商店街起業促進サポート)」を当年度、または前年度以前の過去3か年度の期間内に、受講修了した方

これも、今からだとNG

5. 東京都・振興公社が設置した創業支援施設に入居している方、または以前に入居していた方

これも、(略)

6. 東京都インキュベーション施設運営計画認定事業の認定を受けた認定インキュベーション施設に、認定後(新設施設は運営開始後)6か月以上継続して入居し、申請する事業内容に関する個別具体的支援を、インキュベーションマネージャーから入居期間中に継続して受けている方、または以前に受けていた方

これも、(略)

7. 独立行政法人中小企業基盤整備機構、区市町村、地方銀行、信用金庫、信用組合、国公立大学、私立大学が設置(左記以外の主体との共同設置は除く。)した都内所在の創業支援施設と1年間以上の賃貸借契約を締結して入居している方、または過去3か年の期間内に入居していた

これも、(略)

8. 青山スタートアップアクセラレーションセンターにおいてアクセラレーションプログラムを受講している方、または以前に受講していた方

これも、(略)

9. 創薬・医療系ベンチャー育成支援プログラムの選抜プログラムを受講修了した方

これも、(略)

10. 東京都が実施する「TOKYO STARTUP GATEWAY」において、前年度以前の過去3か年度の期間内にセミファイナリストまで進んだ方

これも、(略)

11. 都が実施する「女性ベンチャー成長促進事業(APT Women)」において、国内プログラム(アクセラレーションプログラム)を受講している者又は以前に受講していた方

これも、(略)

12. 東京都が実施する「女性・若者・シニア創業サポート事業」において、取扱金融機関から当該事業に係る融資を受け、その証明を受けた方

これは、今からすぐに着手して、ギリギリ間に合うかもしれません。ただ、融資が必要か?という別の問題が生じますが。

13. 東京都中小企業制度融資(創業融資)を利用している方

これも、同上

14. 都内区市町村が実施する中小企業制度融資のうち、創業者を対象とした東京信用保証協会の保証付き制度融資を利用している方

これも、同上

15. 東京都が出資するベンチャー企業向けファンドからの出資等を受けている方

これは厳しい

16. 政策金融機関の資本性劣後ローン(創業)を利用している方

これも、ハードル高し。

17. 産業競争力強化法に規定する認定特定創業支援事業により支援を受け、過去3か年の期間内に都内区市町村長の証明を受けた方

間に合いません。

18. 認定特定創業支援事業に準ずる支援を受け、過去3か年の期間内にその証明を受けた方

で、どうすればいいのよ?

ということなのですが、下記の手順にて確認するのがいいでしょう。
(なお、今年の第一回の助成金募集に間に合わせる前提です。第二回以降でも良いのであれば、創業セミナーを受講することをお勧めします。)

  1. 既に融資を受けている場合、その融資商品が条件を満たすか確認しましょう
  2. 融資を受けていない場合、過去に創業セミナー等を受講している場合は、認定証を探しましょう
  3. いずれもNGの場合、東京商工会議所もしくは商工会連合会に行って、「17. 準ずる支援を受け」というところを相談しましょう

東商/商工会連合会が実施する「準ずる支援」が、今から実施する上では窓口の数が最も多いのでお勧めであると言えます。

ただし、当然今からでは対応しきれないと回答される可能性はあります。
その場合は、次回に実施することを見据えて準備を進めておくのが良いでしょう。