起業者・小規模事業者向け!(ほぼ)全て無料でIT化はここまでできる【小売り店舗編】
人不足が叫ばれる今のご時世、効率的に働けるかは非常に重要なポイントです。
人の手でやらなくても良いことは、できるだけシステム化しましょう。
でも、ITシステムの問題は継続的にお金がかかること・・・。
多くの場合、月額〇円というコストがボディーブローのようにじわじわと効いてきます。
そんなお悩みを解決すべく、この記事を作成しました。
この記事を読むと、こんなことが分かります。
- コストを掛けないIT活用の取り組みのポイントが分かる
- 具体的な無料サービスの事例が分かる
無料・低コストで使えるITシステムで、これだけのことができることが分かる
無料(タダ)という響きに弱い日本人…自分も、無料(タダ)は好きです。
ですが、ビジネスにおいては「タダより高い物はない」こともよくあるので、注意は必要ですね。今回の記事においては、素性が明らかになっている無料/できるだけ安いITサービスに厳選して紹介しています。
ITシステム活用を想定するお店は、こんなお店の設定(ケーキの小売り店舗)
本設定でのIT導入を実際に実施した店舗が存在する訳ではないですが、私がこれまで関与してきたお客様をイメージしながら経営者像を設定しました。
いわゆるペルソナというやつですね。
あくまで、設定としての架空の店舗情報です。
※実際の支援経験を踏まえた架空の店舗
東京都内に1店舗、製造スペースと小売スペースがあるケーキ屋さん
イートインは4席だけ小さいテーブルを置いているが、メインではない
バイトはシフトを組んで平均1名の学生が働いている。契約人数は平均して3~4人。
さて、こんな規模のお店なら、無料でIT活用はどこまでできるでしょうか。
当然、システムによっては利用規模によっては有料プランにしないといけないケースがでてきます。
また、期間限定の無料版がある、というケースもありますが、それは有料プランが格安でなければ選択肢から除外しています。
基本的に、無料のサービスは、無料プランが期間限定ではなくずっと使えるもの、という基準でシステムを選定しています。
どのような分類でITシステムを紹介していくか悩んだのですが、次のようにしてみました。厳密には、攻めのシステムでもコスト削減ができるので突っ込みどころはありますが、ニーズベースの方が分かりやすいかな、と。
攻めのITシステム(売上獲得のためのシステム)活用
ネット集客、Webプロモーション
Jimdo:ホームページ制作 <無料>
対抗馬は、Wixとペライチ
いずれも基本無料でホームページを制作できるサービスです。
Jimdoを一番手に押した理由は、日本社製サービスであることと複数ページの制作のしやすさから。
ランディングページのように、特定のサービスのみを紹介するのであればペライチがお勧めです。イベントやセミナー講師、サービス業などはペライチでも良い感じのホームページが作れるでしょう。
Line公式アカウント:情報配信、カスタマーサポート <無料>
メッセージ1,000通まで無料で利用することができます。
LINEプッシュ通知は頻繁に送られるとブロックされやすくなるので、多くても週に1通程度が良いでしょう。その場合の単純計算なら250人まで無料で対応できます。
様々な機能があるので使いこなすと店舗経営においてメリットが大きいです。
Instagram:情報配信、Web集客 <無料>
製造小売り店ならSNSは絶対にやるべきです。
Instagramが最適かどうかは、見栄えする商品かどうか、がちょっと分かれ目ですが。
面白いことを言える自信があるなら、2019年現在でもtwitterは有力なツールだったりします。(遅ればせながら、自分も今twitterを最も活用しようとして試行錯誤中)
BASE:通販サイト <システム利用料は無料、売上高に対する課金>
通販サイトは、現状はBASEかSTORES.jp
どちらを選ぶかは好みの部分もありますが、いずれ詳しい比較表を作成します。
レジ・決済関連
Airレジ:タブレットPOSレジ <無料>
Airレジが小売店舗に向いているか?と言われると、ちょっと悩みます。
商品数が非常に多いコンビニのような多品種少量販売の小売り店では、使い勝手がいまいちかもしれません。バーコードリーダーの設定まで一通り実施できれば、Airレジに限らずタブレットPOSでいけると思います。
ですが、本記事の設定としては食品製造小売店(+イートイン)なので、品数的にはそこまで多くは無い。
実際、私が時々顔を出しているお店でも充分Airレジでも対応できています。
コスパや使い勝手を踏まえると、タブレットPOSは小規模なお店にとってはAirレジが頭一つ抜けていると感じています。
PayPay:QRコード決済 <システム利用料は無料、売上高に対する課金>
厳密には、2021年の無料期間終了後まで無料でその後は未定となっています。
一時的なものではありますが、無料なのは魅力的ですね。
AirレジはPayPayに対応していますので、相性も悪くありません。
クレジットカード等、その他の決済手段としては、AirPay
守りのITシステム(コスト削減のためのシステム)活用
バックオフィス・経理関連
Freee:会計システム <年間 47,760円>
(20109/12/11 追記)
会計システムfreeeが2020年4月から値上げとなる情報がでています。
この辺りの情報が確定するまで、注意して検討することをお勧めします。
残念ながら、会計システムは完全無料でやり繰りすることは難しいです。
できるだけ安いのを、とも考えましたが、余りマイナーなのを紹介しても税理士の先生からクレームが来かねないので。
現状のクラウド会計システムは、小規模事業者が自ら利用するシステムとしてはFreeeかMoneyForwardの二択と言っても過言ではありません。弥生会計もクラウドが出ている等、その差は埋まりつつありますが、小規模事業者においてはまずFreeeが第一候補になるかと考えています。
ですが、もう一つの会計システムの選択基準としては、顧問税理士に提案してもらうことをお勧めしています。
税理士の中でも流派(?)があり、推奨している会計システムは異なっています。
顧問税理士が信頼できる人物であれば、その税理士が扱う会計システムに従うことがベストでしょう。
人事・労務関連
LINEグループメッセージで頑張る:シフト管理
残念ながら数年前まで定番だった1店舗なら無料のシフト管理システム「シフオプLite」は、Airレジに関連するシフト管理サービス「AirSHIFT」として有料化されてしまいました。1人あたり月額100円なので充分安いのですが、無料ではないですね。
後述の勤怠管理システムと合わせて有料のサービスをいれるというのも選択肢です。
いくつかの勤怠管理システムでは、シフト管理機能も備えています。
無料に限定するのであれば、LINEグループかGoogleスプレッドシート、後述のPleasanterで頑張るのが良いでしょう。1店舗規模なら充分賄えます。
人事労務freee:勤怠・給与システム <年間23,760円>
会計システムでFreeeを利用するなら、給与関連で別のを使う理由がないですね。
こちらも有料なのが悩みどころではありますが、個人レベルの事業者の強い味方です。
データ管理・セキュリティ・効率化
この辺りは、ちょっとITに詳しい専門家がいないとそもそも使いこなすことが難しい、という問題点はありますが…。
実は、意外と、無料でも頑張ることができます。効率化、取り組んでみましょう!
Pleasanter(プリザンター):Webデータベース <無料>
3IDまで無料でクラウドデータベースシステムが利用できるPleasanterです。
知名度が余り無いのが残念ですが、最近の一押し。
ですが、1店舗規模の企業でWebDBシステムを何に使うか?というと、ちょっと悩むところ…レシピの管理とか、原価管理、管理会計の辺りですかね。
この辺りはそもそも何もやってないよ、というお店が多そうですが。
Avast:セキュリティシステム <無料>
https://www.avast.co.jp/index#pc
セキュリティシステムに無料版を用いるのは個人的に微妙かなーと思うのですが、この記事から少し主旨がずれてしまうので。無料版があるなかでおすすめはAvastでしょうか。おそらく一番定番だと思います。
Dropbox:ファイル共有 <無料>
ファイル共有システムも、一店舗だと使うかな?という感じですが。
顧問税理士や顧問社労士、顧問診断士などの外部専門家との情報共有に利用すると良いかもしれません。弊社のクライアントにはよく使ってもらっています。
無料の範囲ならば、GoogleドライブやOffice365に付随するOneDriveもありです。
システムの設計思想が異なるので、使い分けは少し注意しないといけないのですが。
UiPath:RPA(Robotics Process Automation) <無料>
RPAをケーキ屋さんのオーナーが使いこなせるのか?という疑問はおいといて。
無料で非常に使い勝手が良いので紹介したいと思います。
ITシステムの選定に困ったときは「ここからアプリ」
はい、自分がうすーく関与しているプロジェクトの宣伝です。
国の中小企業支援機関である中小機構が運営するクラウドサービス紹介サイト。
残念ながらまだまだ紹介サービスの品揃えは物足りないですが、一つの選択基準として見てみるのも良いでしょう。
ここに載っている/いないに関わらず、E-SODAN(チャット経営相談システム)でここからアプリについて相談もできますので、困ったときは利用してみてください。