【ものづくり補助金】低感染リスク型ビジネス枠の詳細が判明!5次公募要領の解説【2021年/令和3年5次公募】
これまでも何度か取り上げている、2021年の補助金公募から追加された「低感染リスク型ビジネス枠」。今回公開された公募要領から、その詳細が明らかになりましたので紹介します。
この記事は、こんな疑問や悩みを解決するヒントが欲しい方に適しています。
- 低感染リスク型ビジネス枠の詳細が知りたい
- 2021年に機械設備の導入予定があるので、補助金を活用したい
(2021/2/10 時点)令和3年(2021年)のものづくり補助金5次公募に低感染リスク型ビジネス枠が追加!
ものづくり補助金の公式に記載されている公募要領に、低感染リスク型ビジネス枠が明記されました。
その詳細や過去のコロナ特別対応型との差異について紹介していきます。
ものづくり補助金の低感染リスク型ビジネス枠とは
「低感染リスク型ビジネス枠」は、中小企業庁のPR資料でその存在が明らかになっていましたが、今回の公募要領においてはじめて詳細に記述されました。公募要領から分かる内容を解説します。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、社会経済の変化に対応したビジネスモデルへの転換に向けた新型コロナウイルスの影響を乗り越えるために前向きな投資を行う事業者に対して、通常枠とは別に、補助率を引き上げ、営業経費を補助対象とした「新特別枠」として低感染リスク型ビジネス枠を新たに設け、優先的に支援します。
こちらの概要記述から分かる通り、主旨としては昨年の特別枠とほぼ同等と考えて良いかと思われます。
では、詳細を追っていきましょう。
ものづくり補助金の通常型と低感染リスク型ビジネス枠の違いは?
タイプ | 通常型 | 低感染リスク型ビジネス枠 |
---|---|---|
補助額 | 100万円~1,000万円 | 100万円~1,000万円 |
補助率 | 中小企業:1/2 小規模事業者:2/3 | 2/3 |
補助対象経費 | 機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、 クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費 | 左記に加えて、広告宣伝費・販売促進費 |
中小企業の規模であれば、補助率の違いも大きなポイントとなりますが、最も重要な違いは広告宣伝費・販売促進費も計上できる点でしょう。これにより、開発した新製品や新サービスの販促も計上できることで、新たな製品やサービスを作って終わりにはならず、売上拡大に繋がるための取り組みも継続的に実施できます。
支援者の立場としても、デザイン制作会社経営の立場としても、嬉しい変更点ですね。
具体的には、ホームページやチラシなどの販促ツール、ネット広告費、PR動画制作費用などが計上可能です。
ものづくり補助金の低感染リスク型ビジネス枠に申請する際のポイントは?
大まかな仕組みは去年の特別枠と同等ですが、再確認していきましょう。
低感染リスク型ビジネス枠の注意点①特別な要件を満たす必要がある
低感染リスク型ビジネス枠で申請するためには、補助対象経費に条件があります。具体的な記述は以下の通りです。
AI・IoT等の技術を活用した遠隔操作や自動制御等の機能を有する製品開発(部品開発を含む)、オンラインビジネスへの転換等が該当します。
ロボットシステムの導入によるプロセス改善、複数の店舗や施設に遠隔でサービスを提供するオペレーションセンターの構築等が該当します。
キャッシュレス端末や自動精算機、空調設備、検温機器など、ビジネスモデルの転換に対して大きな寄与が見込まれない機器の購入は、原則として、補助対象経費になりません。
具体例がいくつか記述されてはいますが、判断基準に悩みそうな条件ですね。
申請をする際には、事務局に確認することも考えられますが恐らく明確な回答は得られないのでは?と思われます。
この条件ですと、とりあえず条件を満たせそうなら「低感染リスク型ビジネス枠で出してみる」というのが最適解かもしれません。
低感染リスク型ビジネス枠の注意点②不採択となっても通常型で再度審査される
こちらは注意点というか、メリットと考えられるかもしれません。公募要領にも、以下の記述があります。
低感染リスク型ビジネス枠の要件を満たす申請は、当該枠で不採択の場合、通常枠で再審査されます。ただし、低感染リスク型ビジネス枠の申請が通常枠で採択された場合や確定検査の際に、低感染リスク型ビジネス枠の要件を満たしていないことが発覚した場合等は、通常枠の補助率等が適用されますので、ご注意ください。
低感染リスク型ビジネス枠の注意点③審査項目に追加がある
審査項目・加点項目に以下の追加ポイントがあります。申請書を作成する際は、こちらを意識して記述すると良いでしょう。
感染拡大を抑えながら経済の持ち直しを図り、ポストコロナに向けた経済構造の転換・好循環を実現させるために有効な投資内容となっているか。[低感染リスク型ビジネス枠]
ものづくり補助金の低感染リスク型ビジネス枠のまとめ
これらの差異を考慮すると、経費として全額要件を満たせるのであれば低感染リスク型ビジネス枠で申請することのメリットが大きいと言えます。
補助事業の取り組み内容を検討する際は、ぜひ考慮に入れてみましょう。