レジの入れ替えにも投資対効果を意識しよう ~軽減税率その3~
こんにちは、株式会社FYSコンサルティングの高仲です。
軽減税率シリーズ その3。今回のテーマは補助金の活用によるレジの入れ替えについてです。
最近頂いた依頼として、「軽減税率・POSレジ活用」をテーマにしたセミナーの講師があります。
私は税理士ではないので消費税関係はそこまで詳しくはなく、細かい説明はできないのですが、ITが得意であることから、POSレジ/システムの活用を推奨することを一つのセミナーテーマとして実施させて頂くことになりました。
その過程でいくらか調べた内容があるので、セミナーコンテンツから一部を抜粋して公開したいと思います。
レジの入れ替えは、軽減税率対策に留めるのではもったいない
もったいないです。
レジは、安いものを買えば数万円~で購入できます。いわゆる昔の「ガチャレジ(メカレジ)」ですね。実は、メカレジも補助の対象にはなり得ます(A-1型)。また、タブレットレジであれば、自前のタブレット+周辺機器(一式揃えると10数万前後)で可能です。
とは言え、どうせ投資をするなら、制度の変更に対応するためだけに終えるのではなく、業務の効率化を狙わないともったいないですよ、というのが、今回のお話です。
POSってなに?
POSは、Points of Sales(販売時点の情報)の頭文字であり、販売時点情報管理の仕組みを指します。具体的な販売時点の情報とは、
- 何を販売したか(商品情報)
- いつ販売したか(時間)
- いくつ、いくらで販売したか(販売情報)
- どこで販売したか(場所)
- どうやって販売したか(決済手段)
があります。これらは、標準的なPOSレジであれば、販売時点情報として管理されるでしょう。
また、特定の決済手段等が必要になりますが、
- 誰に販売したか(顧客情報)
を取得できるものもあります。ネット通販やサービスの販売であれば取得は用意ですが、POSレジであっても、例えばポイントカードの電子化や会員システムを併用することで、取得が可能となります。
POSレジに入れ替えることで、どのような効果が見込めるのか?
メカレジを利用している店舗がPOSレジを導入することで、幾つかの効果が見込めます。
業務の効率化
メリットの1つとして、業務の効率化があるでしょう。
ただし、最新のメカレジは機能も増えており、世の中の比較サイトが述べているような下記の内容をPOSレジの優位性と考えるには少し乱暴かもしれません。
- 日々の締め処理(清算)
最新のメカレジにおいても、一日の総入出金をレシートで出力し、想定入庫現金をみることはできます。同様に、従業員の不正に対しても、バーコードリーダー等を組み合わせることで防ぐことは可能です。 - バーコードリーダーやクレジットカード決済
別売りの機器を接続し、オプション的に機能を有効かすることで利用できます。
業務の効率化として挙げられる大きなポイントは、商品・価格・部門などの管理/メンテナンス部分にあると言えます。
多くのメカレジでは、レジスターのキー入力により商品情報や部門を入力する必要があります。また、レジを複数台持つような状況(複数店舗/複数カウンター)では、個別に設定が必要となります。POSレジであれば、商品マスターはPOSシステム側で管理されているため、一括での対応も可能となります。
商品の値段や品揃えが変わりやすい生鮮食品や小売店、飲食店などは、このメンテナンス業務の負担を考慮に入れると良いでしょう。
また、高機能なPOSレジを比較対象にするのであれば、販売業務においても効率化を図ることは可能です。具体的には、下記のような機能を持つPOSレジを入れられれば、メカレジに比較して大きく効率化できるでしょう。
- 入金/釣銭排出の自動化
メカレジであれば、定員の手でキャッシュドロワーに入出金する必要があります - 非接触型の商品判別
パンを画像認識するレジが有名ですが、ICタグを用いたレジやAmazonの無人店舗など、よりカウンター業務の負担を減らせるレジが登場しています
データの一元管理と共有
上記のメリットにも関連しますが、マスタデータに限らずPOSデータもオンライン上に一元管理が可能となります。これにより、日々の売上がリアルタイムで共有され、本部や外回りの営業、外部専門家など、店舗にいなくとも状況を把握することができます。
メカレジですと、集計可能な期間は決まっています。過去の売上状況を把握する上で、POSレジかメカレジか、の違いは、専門家的な立場からして大きな分岐点ですね…。
社長の感覚による「売れ筋」な商品は、長期的に見て客観的に売れ筋と言えるのかどうか、判断に困るケースが良くあります(愚痴)。
POSレジの大きなメリットは、分析のためのデータが揃っていることです。
一方で、蓄積されたデータが活用されていない企業も多くあります。
POSデータの分析もサポートしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
ITシステム化の推進
POSシステムは、売上をあげるための直接部門の基幹システムとして位置づけられます。POSシステムを使い勝手のいいものを選んでいれることで、そのシステムを軸にした全社的なIT化の計画を見定めることが可能となります。
具体的には、次のステップでどの部分をシステム化するか、連携するシステムは何か、といった検討が可能となるため、IT化戦略を考えるうえで非常に大きな位置を占めるものとなります。
まとめ
POSレジの導入は、充分に投資対効果を得られるものであると考えています。
補助金が出ているタイミングでもあるので、ぜひPOSレジの導入を優先的に検討して頂きたいと思います。